熟して英語

歳を重ねて見えてくる英語。。。日々ちょっと考えさせられる英語の色々を綴っていきます

昨日のVPディベートとハエの話

昨日のディベートはどちらが勝ったのか?


    "The real winner is the fly"
     「本当の勝利者はハエだ!」


とコメディアンのウーピー・ゴールドバーグWhoopie Goldbergが解説してくれました。



昨日のディベートでペンス副大統領の頭上に止まって動かなかったハエが一躍有名です。


司会者がペンス氏に対して、


 ”You have two minutes to respond"
 「2分間でお答えください。」


言ったら、お行儀よく2分間ペンス氏のロマンスグレーでじっとしていました。


NY Timesの記事では、居心地よく居座っているハエ(←"his head had been colonized"(直訳して「彼の頭がハエによって植民地化された」)と表していたのがちょっとクスッとしてしまった)そのハエに全く意に介さずのペンス氏について、日常的に巨大な虫(トランプ)と戦っているからこんなちっぽけなハエなどどうってことないんだと書いてありましたが。。。


さて、
即刻製造された10ドルのfly swatters (ハエたたき)が瞬く間に売り切れになったとか。
  これには
        "Truth Over Flies"
         (真実はハエを超える)?
と書かれていますね。


バイデン氏とカマラさんが主張するところの
    ” truth over lies, science over fiction, and unity over division,"
         「真実は嘘を、科学は虚構を、団結は分裂を超える」


の一部をもじっています。


お気の毒なペンスさんですが、
ハエと彼をモチーフにしたT-シャツやマスクの売れ行きもすごいらしい。


昨日のカマラさんのぴしゃりの一言、


  ”I'm speaking!"
  「私が話しているんです!」


のシャツも売れているそうよ。


これはちょっとほしいかも。


     

今日は普通のディベートでした

終了直後、CNNのキャスターが一同ホッとしてました。
ようやく”civilized” (品のある)そして"normal"なディベートが見られた、
とコメントしていました。


今日のペンス副大統領とカマラ・ハリスさんのディベートです。
そうですよね、前回のPresidential Debateとは全く違いました。
本来のディベートのあるべき姿でした。


ただカマラ・ハリスさんが、自身が大統領候補であったときに参加したディベート
とは違い、少し控えめだったように映りました。


あまり攻撃的でなく、常に"smile on her face" 、笑顔で応対をしていた。


CNNのコメンテーターは彼女がヒラリーさんの二の舞になり、
  ”angry woman"として見られることを警戒して、敢えてそうしていた。


しかも
  "angry black woman"と言われることにならないように。。。


大変ですよね、
女性であること、そして "woman of color" をこれほど意識しなくてはいけないなんて。


ただ、彼女が話しているときに副大統領が割り込んできたときに、


      "Mr. Vice President, I' m speaking!"
        「副大統領!私が今話ているんです!」

と毅然として言い放った時はなかなかスカッとしましたね。



一方のペンスさんは "a boy who's at the principle's office" の様相だったと。


つまり、校長先生に呼ばれてちょっと怯えている小学生。


校長先生=トランプさん。


常に怖い校長先生を意識して自然に振舞えない人。


これはこれでなかなか辛いでしょうね。



トランプ氏の入院先からのツイートは。。。

コロナにかかったトランプ氏は入院先から昨夜次のようにツイートした。


“Going welI, I think! Thank you to all. LOVE!!!”
「上手くいっている、、、だろう。ありがとう。愛をこめて」


この"I think"に関して以下ニュースメディアのPOLITICOが次のように書いている。


“I THINK.” IF ANYTHING stood out about President DONALD TRUMP’S 11:31 p.m. Twitter update, it was those two words. TRUMP isn’t one for equivocation or understatement. So when he tweets from Walter Reed National Military Medical Center in Bethesda that things are “Going well, I think!” it catches our attention.
'I THINK'「。。。と思う」ドナルド・トランプの11時31分のツイッターで何が際立っていたかというとこの二言だった。トランプは決して曖昧だったり控えめに言う人間ではない。だから入院しているWalter Reed National Military Medical Centerから「上手くいっている、、、と思う」なんてことをツイートすると誰もが注目してしまうのだ。


この"I think"を最後につけたことで、コロナにかかったトランプさんの弱気が透けて見えるというのだ。


日本人が英語を話すとき、そして書く時も、文の最後に"I think"と入れることがある。多分、日本語で最後に「~~~と思う」というのを直訳しているのだろうが、これはつける場所でだいぶ意味が違ってくる。



日本語で言いたい「~~~と思う」と軽めに言うのなら冒頭につける。
I think I am going to do well today" ならば「今日は上手くいくと思う」


だけどこれを
"I am going to do well today, I think
「今日は上手くいく。。。といいんだけどな。。。」


という感じになってしまって、一度断言したことを打ち消しているように聞こえる。


今回のトランプ氏のように、かなり自信なさげに聞こえてしまうのだ。


そしてトランプ氏、めずらしくshouting styleのALL CAPS少なめのツイートでもありましたね。




さすがに叫ぶエネルギーはなかった?


  

今日のはディベートだったのか?

先生が何度注意しても授業中おしゃべりが止まらないやんちゃな小学生のようでした。


今日のディベートのトランプさんのことです。


全くのカオスでしたね、今日のディベート。
実際多くの報道のヘッドラインには chaos, chaotic の単語が飛びかっております。



ディベート前はこれは "stateman"(長老政治家) と"showman" (ショーマン)の対決だなんて、悠長なことも言っていたCNN のコメンテーターでした。


ショーマンとしてエンターテインしてくれるトランプさんならまだよかったのですが、、、ディベートが始まってほどなくして彼のマイクをオフにできないのか、というtweetもあったくらいバイデンさんの話を遮り、自分のしゃべりを辞めない。


しまいには穏やかなバイデンさんさえもが


 "Will you shut up man?" とまで言わせる始末。
  ⤴「うるさい!」
そして
 "You're the worst president America has ever had" とも。
  ⤴「君は史上最悪なアメリカの大統領だ!」



最も気の毒だったのが進行役の Chris Wallace でした。


とうとうあまりに収拾がつかないので非常に丁重に大統領に向かってこう言った。


“The country would be better served if we allowed both people to speak with fewer interruptions,” “I’m appealing to you, sir, to do it.”
「話の割り込みを辞めていただいた方が国民のためにもなるでしょう」
「あなたにそれをお願いしているんです」


そうしたら、トランプさんは
“And him, too?” 
「彼にもね!」→(なんで僕だけ?あいつもやってるじゃん!)


“Well, frankly, you’ve been doing more interrupting,” 
「いえ、遠慮なく言わせていただくなら、あなたのほうがもっとやってますからね」



なんかこれは本当にアメリカの大統領のディベートですか?という次元になってましたね。




画像はお借りしています。